2001年7月

「安心・安全・安定」

 先月も食品会社の不祥事がありました。
 スナック菓子メーカーが原料に、安全性の確認されていない遺伝子組替えジャガイモを使ったと告発され、商品の回収を行ったという事件です。数日後、別のメーカーでも使っていたことが発覚しました。大手メーカーが2社、厚生省や消費者団体の批判を受けて、あいついで謝罪しました。
 スナック菓子は、成長期の子供が好んで食べるもので、特に安全性が重要な食べ物です。誤って小石のような異物が入っていたというくらいならまだしも、「原料」に使用禁止のものを使ったというのは、言語道断です。さらに一社だけでなく、大手メーカーが次々にというのではまったくあきれてしまいます。単に謝って済むものなのでしょうか。あっ、零細メーカーのひがみもあって、大手の不祥事にはどうしても反応が過敏になってしまいます、イカンイカン。
 「えっ! 遺伝子組換えジャガイモはそんなに安いのか。味はいっしょだろ?消費者なんかどうせわかりっこない。使っちまえ。今デフレだから、少しでも安くなきゃ売れねえんだ」
 菓子メーカーにとっては、その程度の考え方だったのでしょう。でも、うちの子に食べさせても大丈夫だろうか、と考えたでしょうか。厳しい時代ですね。去年の夏の牛乳メーカーの事件を思い出してしまいました。ちょうど今頃でしたね。「会社の利益は商品の安全性よりも優先する」そんな印象がありました。結局のところ、食べ物を作って売る意識、商品は食べ物なんだという意識、それがお金もうけに流されてしまっているのだと思います。モラルが問われているのですね、むずかしいですけど。(私は最近、「商業道徳」という言葉が気に入っています。商業道徳ですよ、商業道徳・・・フフフ)

 安心・安全・安定をハタジルシに、お米の生産に取り組みましょう。
 地元の農協の会合でよく聞きます。
 言うは易し、おこなうは難し。
 安定生産を毎年していくためには、生産者・農家・農業会社の収入が、毎年ある程度安定していなければなりません。私達の経済が廻らなければ、すぐに離農です。利益の出ない会社が廃業するのとおんなじです。ところが、コストを下げようとしても農機具の値段は少しも下がりません。農薬を減らすことは病気や害虫の大発生と常に背中合わせですし、安い化学肥料をたくさん投入すれば、冷夏の夏には大減収もありえます。なかなか難しいところなんです。体も使いますが、頭も使っているんですよ。こう見えても。ハハハ。
 安心・安全・安定。とても大事な指針です。お米は一日でも欠けては困ります。そして毎日食べるものだからこそ、安心して食べられるものを・・・・。こんな時代だからこそ、そして零細メーカーだからこそ、メーカーとしての基本姿勢を忘れずに、これからもやっていきたいと思います。
 私どものお米も、万全を期して生産販売しておりますが、お気づきの点、ご意見ご感想などございましたら、ご一報いただけると幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 


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