2001年4月

「エコロジーとエコノミー」

 環境を考える集まりにでる機会が多くなりました。,間違いなく「環境」というキーワードは、このところ私のマイブームになっていまして、小さなものでは仲良しサークルの活動ようなものから、元気のいいNPO法人の勉強会、さらには行政の会合まで、いろんな種類の集まりにでています。参加者は、家庭の主婦や学校の先生、学者さん、会社の社長、私達のような農民、行政の関係者、など幅広く多種多様な顔ぶれです。民間のボランティアの動きにとどまらず、営利を目的とするはずの企業や、ゴミ問題や本来の公共事業のあり方を模索する行政までが、結構同じようなことを考えています。おもしろい不思議なところです。環境庁が環境省に昇格したのも、ごく最近ですね。何かの流れなのかもしれません。
 環境はカネにならないと言われます。言われてきました。お金もうけを追求すれば多少の環境破壊はやむをえない、環境にやさしい事ばかりしていたのではコストがかかりすぎ、利益が出ない・・・・そういわれてきました。経済と環境は相入れない。エコロジーとエコノミーの両方をうまい具合にやっていくのは難しい、ということなのだと思います。一方が立てば一方が立たず、これまで環境(エコロジー)を無視して、経済(エコノミー)を重視してやってきたのは、高度経済成長の時期の頃の話です。もちろんあの高度経済成長があってこそ、今のこの豊かな日本があるわけですから過去を否定することは出来ません。ただ、今こんなにもお金持ちで恵まれた日本で生きているのですから、これまでと同じように、お金がもうかるからとかコストが安いからというだけの理由で、環境を踏みつけにしていっていいのかどうか。ということなんでしょうね、きっと。
 同じ町内の農業仲間で今井さんという人がいます。その人が先日面白いことを言っていました。
  「環境って言葉は耳ざわりがいいけれども、現実の生活の中でどうかといわれるとあまり実感のない言葉なんだよね。最近『こころの時代』っていうじゃない。あれもそうで、こころって何? って聞きたくなるんだよ。で、考えたんだけど、こころを「いのち」って置き換えてみたらどうかなあって。
 例えばさあ、自分のいのちと自分のお金、どっちが大事と聞かれたら、自分のいのちと自分のお金・・・・。どっちが大事? 自分のいのちのほうが大事だよね。じゃあ、家族のいのちと自分のお金では、どっちが大事? ・・・・これもまあ普通は、家族のいのちのほうが大事だね。では、他人の命と自分のお金、これはどう。難しいよ、他人の命と自分のお金。うーん、自分のお金かなあ、う〜む。どうにも答えにくいねえ。そうやって考えるとわかりやすくない?
 でもって、環境を考えるっていうのは、もっと進んで、人間でないものの命も考えることなんだよね。植物のいのちと自分のお金や、虫けらのいのちと自分のお金、どっちが大事かって言われると、うーん困るねえ。」
 

 

 


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