2000年2月
「BMW農法と食卓」
BMW農法・・・・・あのBMWが、トラクターやコンバインを開発したわけではありません。(ベンツ製のトラクターはありそうだ!?) BMW社が農業をはじめたわけでもなく、自動車のBMWとは何の関係もありません。
Bはバクテリア(つまり微生物)、Mはミネラル、Wはウォーター(水)で、あわせてBMWです。コメ作りの世界のBMWなのです。バクテリアとミネラルと水に気を使うと、やはり行き着く先はいつもの「土作り」です。
微生物を大切に、ミネラルを大切に、そして水を大切に。
何かに似てるような気がしませんか。私たちの健康、食卓、食生活。微生物を大切に、ミネラルを大切に、そして水を大切に。本物の土が、健康なイネ、おいしいおコメを育てるのと同じように、本物の食生活なくして、健康な人間の生活はあり得ないのかもしれません。
最近、料理の本を2冊読みました。塩辛作りの本と、漬け物作りの本です。どうやったら、もっとおいしく塩辛が作れるか、どうやったら、漬け物のバリエーションが広がるか、と調べ物のつもりで読んだのですが、ややややや、奥深いですねえ。結局は、またまた微生物の世界になってしまいます、そう「B」です。
考えてみると私たちの周りは微生物による発酵食品だらけですよね。
味噌、しょうゆ、酒、みりん、酢の基本調味料は、こうじ菌、酵母などの微生物が作り上げます。各種の漬け物、塩辛、納豆。ヨーグルト、ビール、ワイン、パン、チーズ、・・・・・。私たちの食卓には無数の微生物が居て、私たちの食生活を豊かにしてくれています。こうじ菌や酵母にくわえて、乳酸菌、納豆菌にも、ほとんど毎日お世話になっています。なんとか菌と名前の付いている身元のはっきりした菌だけでなく、まだまだ無名の菌たちも数多く、私たちの食卓を支えてくれていることでしょう。
しかもそのほとんどの菌は熱処理をしない限り、死にません。自家製の漬け物や味噌は、温度の変化、時間の経過で、味、香り、色が大きく変わりますよね。元気な菌であればあるほど、なおさらです。
人間の腸内では、おびただしい数の細菌が消化・吸収のために活躍しているそうですから、消化吸収を助けるためにも、微生物食品、発酵食品はすすんで摂るよう、心がけたいものです。ミネラルを栄養素、水を新鮮な素材食材とあてはめてみれば、私たちの食卓もやっぱりBMWです。
BMWに気を使ってコメ作りをしていくことで、丈夫なイネ、健康なイネが育つように、BMWに配慮した食生活は、私たちの体を健康体にしてくれることでしょう。植物も動物も、まったくおんなじです。
|