1999年11月

「新技術と食の安全


伝子組み換え・・・・この技術は農業の世界では「革命的」とまで言われています。いろいろな生物の遺伝子を取り出して組み換えるのですが、動物と植物の組み合わせが多いのに、まず驚きます。
たとえば「光る葉っぱ」。これなどは植物にホタルの遺伝子を組み込んだものだとか。観賞用としては案外おもしろいかもしれません。
いっぽうで、最近騒がれているのは、農産物の安全性です。
トウモロコシ畑にヘリコプターで除草剤を散布します。自然草である雑草はそれで枯れてしまいますが、除草剤の効かない特質の遺伝子組み替えトウモロコシは、ビクともしません。どんだけ除草剤をかけても、まったくヘタりません。
そのアメリカ産トウモロコシは飼料用として輸入され、牛・豚・鶏のエサになり、ゆくゆくは卵・牛乳・精肉へと形を変えて食卓に並びます。大豆の場合は、もっと直接的です。みそ、しょうゆ、豆腐、納豆の原料ですから、もうすでに私たちはたくさん食べているに違いありません。
遺伝子そのものは、タンパク質の一種だそうで「だ液などの消化酵素で、体内では完全に分解される」だから、食べても大丈夫・・・・というのが組み換え食品の安全性を主張する人々の見解です。
しかし、生命の根源とも言える遺伝子、しかも自然界では絶対に交配しない動物と植物の遺伝子のくみかえ。私たちの次の世代、次の次の世代になってみないと、30年50年とたってみないと、結論は出せないような気もします。
病気に負けない、害虫もつかない、雑草とも無縁、そんな作物があれば、生産者は大助かりです。低コストで、大量に、安定生産できるでしょう。イネの遺伝子研究も急ピッチで進められています。
私たちはどの道を進めばよいのでしょうか。

 


 

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